この時期、季節になってくると、何ともやり切れない気持ちになります。早、三年近くの時間が経とうとも、その思いは消え去ることはなく、むしろ強まっているような気さえします。あの時の感情をそのまま再現することは不可能ではありますが、せめて故人を偲ぶという行為自体を忘れてはならないと思います。東京は、師走を迎えつつも、まだ身が凍える程の寒さは訪れてはおりません。人生というものは、本当に刹那に感じるが如く、気付けば暮れが近付いております。自分自身の存在もまた、この世界においては些少なものであり、その内に秘めたる「思考・思い」などは更に些少なものなのでしょう。私は未だ、灯台もない夜半の海を泳ぐが如く、暗闇の中であがいてるような気がしております。